※令和3年4月3日 追記更新
現在、葬儀のスタイルが多様化しています。主催が希望するスタイルで執り行われるほかにも、故人から生前にこうやってほしいという要望があったり、遺族が「故人が喜ぶような葬儀がしたい」と考えてスタイルを決めることも多いです。現代の葬儀は家族の在り方や金銭的な問題から簡素化の一途をたどっていますが、そんな中でもこだわりを持って行いたいという声も少なくありません。今回は、多様化する葬儀スタイルの紹介をしていきたいと思います。
故人が好きだった音楽を流して行う音楽葬
音楽葬は、無宗教葬や自由葬の形式の中の一つで、読経などがなく故人が好きだった音楽を中心に進んでいくものになります。ご遺族の希望や、故人が生前に希望する場合もあります。音楽を聴くことで故人を思い出すきっかけになることに加えて、音楽と感情が結びついて参列者や印象に残りやすくなります。
故人が好んでいた音楽を流す方法も様々です。時には生演奏されることもあります。数十人の楽団による演奏であったり、数人程度の少数楽団による演奏、合唱団や太鼓などの和楽器の演奏、ロックバンドがライブを行ったりします。生演奏の他には音源を会場に流したり、DVDを上映する場合もあります。
音楽を流している間は、特に決まった作法はありません。焼香や献花を行い、参列者が故人の思い出を語り合います。カジュアルな印象を受けることから、参列者や周りの方から理解を得にくい可能性もありますが、故人の遺志を最大限反映することができ、好きな音楽の中送り出すことができます。また、お寺や教会で行わないことも多いため、お布施などの費用も抑えられます。
お墓を持たない、自然に回帰する自然葬
少し前までは、「墓石を作り、家族が共通の場所に眠る」ことが根付いていました。しかし、今では考え方が変化し、代々管理が必要なお墓は負担だという考える人も少なくありません。少子化が進んで、結婚や出産をしない人が増えているのも、墓石を持つことが負担だと考えられるようになった要因の一つです。このため、墓石を使ったお墓を持たない、という新たなお墓の形が増えてきています。
樹木葬が自然葬の代表的なもののひとつで、土に戻る骨壺を使って埋葬した場所に樹木を植えたり、樹木の根元に遺骨を埋葬したりします。しかし、どの樹木の下でもできるというわけではなく、墓地として認定を受けたところでなければ樹木葬を執り行うことができません。
また、自然葬には海洋散骨というものもあります。その名の通り、粉砕した遺骨を海にまくというものです。海は生命の母という認識が広くあり、母なる海に還るという考えの方が海洋散骨を選びます。他には、海上では場所を選ばないため、遺骨を埋葬する場所に困った場合に海洋散骨を選ぶ方も多いです。
この二つの大きな特徴は、時間の経過に連れて、その場所に何もなくなってしまいます。そのため、お花や線香を供えたり、お墓を継ぐ必要もお手入れも必要ありません。
最期は過ごした我が家で、自宅マンション葬
十数年前、自宅葬が当たり前だった時がありました。今でも地域によっては一般的なところもあるかと思います。昔は現在とは違い、広い家屋があり、近所づきあいも盛んでした。このため葬儀も、近所の人の手を借りながら行っていました。しかし、近年は核家族化が進み、アパートやマンションに住む人が増え、近所づきあいも昔ほど密なものではなくなっています。これにより、徐々に葬儀場での葬儀が主流となっていきました。
現在でも、自宅葬は可能です。ただし、マンションやアパートではスペースが足りないというケースは少なくありません。また、近隣住民への配慮や参列者への接待など、準備することも多く大きな負担がかかります。マンションで自宅葬を行うのであれば、棺がマンションのエレベーターに入るかどうかも確認しなくてはなりません。
こうした難点はありますが、自宅葬は時間を気にすることなく故人と過ごせたり、住み慣れた家で最期を迎えることができたりといったメリットがあります。さらに、自宅なら式場の費用が掛かりません。また、リラックスして、ルールを気にせず行えるのも良い点の一つとして挙げられます。故人の方の意向であれば叶えたいというご遺族もいらっしゃいますよね。
葬儀をするうえで、故人の葬儀の願いを叶えたい、ご遺族が故人を想い送り出してあげたいという気持ちが何よりも大切です。そんな最期のお手伝いをしてくれる葬儀会場が世田谷区にあります。凝った式から自宅葬まで相談に乗ってくれるこちらの会場がおすすめです。大切な故人の最期、どんな風に送り出そうか相談したいという場合は、ぜひご利用してみてください。